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民間分譲マンション第一号とされる四谷コーポラス

玄関ドアを開けるといきなり台所や食堂、居間が目に飛び込んでくるものが多いのに、改めて驚く。食事中に不意の来客があったときに丸見えである。こうしたゾーニングや動線計画は、これほど露骨ではないにしろ、公団が採用したDKプランにも見ることができるし、民間分譲マンション第一号とされる四谷コーポラスでも同様だ。家族が食事をしているところを見られるのは恥ずかしいことではない、むしろ戦後民主主義体制下における、開放的で民主的な家族の象徴といわんばかりだ。そういえば当時は『ララミー牧場』や『名犬ラッシー』など、米国製のテレビドラマや西部劇が日本の茶の間に多数流されており、その舞台である家の間取りも玄関近くに台所・食堂が位置していたように記憶する。これらの間取りに比べれば、玄関ドアを開けると廊下となっている田の字プランのほうが、よほど暮らしやすいように思えるのだが、この頃はまだ田の字プランは確立されていなかったようである。